バレエ公演レポート

NEW 2023.10.11 更新

~感動の舞台~

バレエ公演REPORT

音と舞うオータムコンサート リーフレット
音と舞うオータムコンサート リーフレット

 

音と舞うオータムコンサート

マーティバレエダンサーズが共演!

2023.10.1(日)

小田原三の丸ホール

 

 

  昨年の「音と舞うサマーコンサート」に引き続き、「音と舞うオータムコンサート」が、10月1日に開催されました。会場は小田原城向かいにあり、ホワイエからは小田原城を一望できる素晴らしいロケーションの小田原三の丸ホールです。座席はほぼ満席となり、秋の小田原城を眺めながら美しい演奏とバレエの共演に芸術の秋を感じられるコンサートとなりました。

 演奏はヴァイオリン碓井志帆さん、チェロ海野幹雄さん、ピアノ海野春絵さん、そしてフルート大澤明子さんの4名で、四重奏、三重奏、二重奏、ソロなど様々な演奏方法により、観客を楽しませてくれました。

 

 第一部は、ヨハン・シュトラウス2世「皇帝円舞曲」で幕を開け、なじみのある聞きやすい名曲なども多く、心地よく大変豊かな気持ちになるような素晴らしいひと時を過ごせました。

 

  第2部後半のピュートル・チャイコフスキー作「バレエ音楽『白鳥の湖』」の演奏では、4名の生演奏にバレエダンサー10名が加わり、『白鳥の湖』の世界を、演奏はもちろん、視覚からも楽しめるというプログラムでした。ダンサーは東京シティバレエ団の遠藤玲音さんと、Marty Ballet Dancersの9名のダンサーです。曲は作品内4曲抜粋のハイライトでのお届けでした。最初の曲、「情景 白鳥たちの登場」の場面では、王子が白鳥オデットを探すシーンが、まるで湖畔にいるかのように感じられました。続く「4羽の白鳥の踊り」は『白鳥の湖』の中でも大変有名な楽曲であり、振り付けです。息の合った4羽の白鳥の踊りに、観客席からは盛大な拍手と喝采が沸き起こりました。メインの曲となる「王子とオデットのパ・ダクシオン」ではその切ない愛の踊りに会場は吸い込まれ、桜庭桃子演じるはかないオデットを、遠藤玲音演じる若き王子が優しい空気で包み込むという二人の踊りが印象的でした。最後は、村娘たちの可愛らしく軽やかなワルツで『白鳥の湖』の幕が閉じました。

 

バレエ作品、バレエ音楽として知らない人はいないほど有名な『白鳥の湖』。素晴らしい演奏者たちの柔らかくもあり、時にに力強くもある演奏で、多くの観客の心をわし掴みにしていました。さらにバレエダンサーとのコラボレーションにより、音だけの世界を飛び越え、それぞれの場面、情景が実にリアルに目に浮かび上がり、演奏者とバレエダンサーの織りなす素晴らしい舞台となっていました。

  最後のアンコールでは、バレエ作品 『くるみ割り人形 』より「花のワルツ」を披露。軽快で優雅な演奏にバレエダンサーが花を添え、より華やかになり、観客を魅了しました。

 

 

 このコンサートは、コロナ渦を経て、昨年は客席を半数に制限して数年振りに開催されたていました。今年から客席を全て開放し、多くのお客様が楽しめるコンサートとなり、再び戻ってきました。演奏者、ダンサー、観客とすべての人々が心豊かに、笑顔になる瞬間でした。

 

 

 

 

<演奏>

ヴァイオリン 碓井志帆

チェロ 海野幹雄

ピアノ 海野春絵

フルート 大澤明子

 

 <バレエ>

王子 東京シティバレエ団現役ダンサー 遠藤玲音

オデット Marty Ballet Dancers所属 桜庭桃子

4羽の白鳥 Marty Ballet Dancers所属 野崎沙帆 岡村弥玖 牧恵理子 内海里菜

村娘 Marty Ballet Dancers所属 窪田菜々子 笠置みなこ 多田莉紗 古川茉奈

 

 小田原三の丸ホールでは、他にも様々な公演が行われています。

観光地で知られる小田原の新たな魅力を発信する小田原三の丸ホールの今後の取り組みも楽しみですね。

 

施設HP:https://ooo-hall.jp/