Balletweek Magazine

NEW 2024.5.30 更新

~発表会ルポ~

STUDIO MARTY PERFORMANCE 2024


 

 

STUDIO MARTY 

PERFORMANCE

2024

 

2024/5/11(土)~12(日)

@町田市民ホール 

 

 

 

  2011年に開校したスタジオマーティの大人オープンクラス第6回目発表会が町田市民ホールにて開催されました。大人だけの発表会で2日間の公演というとても大規模な公演でした。開校13年で年を重ねるごとに生徒の数も増え、発表会の規模も大きくなり、生徒のみなさんのレベルもUPし、様々な作品に挑戦できるようになりました。そしてついに今回の発表会では、初めてクラシックバレエ古典作品の全幕物に挑戦するという記念の回となりました。 

 

 1日目は新横浜スタジオを中心としたそれぞれの先生の振付による作品集『バレエコンサート』が2部構成で披露されました。50人以上の生徒がクラスの先生の作品に参加し、クラシックバレエやコンテンポラリーダンスなどを含む10作品が発表されました。一つ一つの作品が数曲から構成されている大作が多く、どの作品も振付家の個性が色濃く表現され、求める世界観がうまく作品に体現できているような印象でした。また、作品は生徒それぞれの個性を生かすように構成され、それに向き合ってきた生徒の今までの継続あっての結果が今回の舞台に現れていたと言える出来栄えでした。大人クラスの発表会としては、作品構成の面でも、ダンサーの技術面でも非常に見ごたえを感じられる舞台でした。


 2日目の公演は『白鳥の湖 全4幕』でした。こちらはバレエコンサートに出演した生徒の皆様を中心に、その他男性ゲストダンサーはもちろんのこと、スタジオマーティ新横浜・横浜反町所属の先生方、そして賛助出演としてマーティの運営するバレエ団マーティバレエダンサーズ(MBD)のメンバーも加わり、さらにレベルアップした超大作が上演されました。演出はMBDのディレクターを務める吉田むつき先生によるものでした。

 

明るく楽しさ溢れる一幕は、豪華な舞台装置と煌びやかな衣装も相まって、まるで絵画のワンシーンのような雰囲気で始まりました。

  続く『白鳥の湖』の代名詞とも言える2幕は湖のほとりでの白鳥が舞う神秘的な場面。24羽での演技は出のシーンからテンポとスピード間のあるステップで迫力もあり、発表会とは思えない本格的な構成で、ダンサーの憧れでもあるバレエブランの代表的なシーンがとてもきれいに完成していました。

 そして華やかな三幕では観客の拍手喝さいの盛り上がりと共に舞台が進み、4幕の頭のシーンはスモークがたかれた中に24羽の白鳥が悲しみに明け暮れている幻想的なシーンからスタートしました。終盤は悲しみに包まれた王子とオデットの心の動きがはっきりと読み取れるような演技で会場にも張り詰めた空気が流れていました。最後にはお互い命を落としてしまい、天国で結ばれることを願いたい...というような余韻を残し、悲劇で幕を閉じた演出となっていました。


 このような大作を仕上げるにあたって、賛助出演のプロダンサーMBDやスタジオマーティの複数の先生方とも一緒に踊れることが、生徒の刺激とレベルUPにもつながっているように思えました。多くのサポートダンサーが発表会の制作に一同に集まることができる環境にあるスタジオは珍しく、数多くのスタジオを運営し、バレエ団のあるスタジオマーティならではの利点を生かした舞台となっていたと思います。

 大人発表会としては、本格的なスタジオマーティの全幕作品バレエは、出演者が招いたお客様はもちろんのこと、バレエを見たことがない方から、バレエを習っているこどもから大人までのダンサーの参考舞台としても鑑賞しやすく、誰もが気軽にホールに足を運んで本格的なバレエの全幕ストーリーを楽しめる場となっていました。

 

今後の発表会もさらなるグレードアップを期待して楽しみにしたいと思います。

 

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