Balletweek Magazine

NEW 11.11  更新

~踊れる身体 筋肉編~

Balletweek Magazine 独占取材 連載‼

 

新コーナー「踊れる身体 筋肉編」がスタートしました‼バレエテクニックのスキルアップはもちろんのこと、

正しい身体の鍛え方を知り、怪我のない身体、長く踊れる身体、

そして無駄な努力なく結果を出せる身体作りに取り組んでみましょう‼

今回はマシーンピラティスインストラクターの深山和恵先生にご協力いただき、

おうちで、そして隙間時間に取り組める内容で、

テクニック強化の近道となる秘伝のトレーニングメニューを教えて頂きました。

Balletweek編集部員が体験してきましたので、テーマ別に4回の連載にてお届けします!!

 

ピラティスに学ぶ

バレエテクニックがUPする

おうちトレーニング方法

◇◇◇

深山 和恵

マシーンピラティススタジオ

つなぎ・空間 和

◆プロフィール◆ 

Kazue Miyama 深山 和恵

マシーンピラティススタジオ 「つなぎ・空間  和」  主宰

 

大学卒業後、NY、LAへダンス留学。

東京 Broadway Dance centerにて、ダンサー、JAZZインストラクターとして多数の国内、海外公演、その他の舞台に出演、振付、指導。

 

2011年より、Pilates Movement space(酒井里枝主宰)にて、ピラティストレーナー、スーパーバイザー(2017年よりMotion Space)

2017年より、BDC Pilatesトレーナー

2017年より、月よみ師®︎(おのころ心平師より)

2017年より、つなぎ・空間  和  主宰

2007年   MATピラティス資格取得

2011年    ピラティスEQUIPEMENT資格取得

2017~18年 徳島IOC

2018~現在 名古屋ASSOSG

より身体を知るため、オステオパシーの勉強中

 

現在も、主宰の「つなぎ・空間  和」スタジオ、BDC Pilatesにて数多くの方々のエクササイズ指導で活躍中。

ピラティスには、7つのプリンシパルがありますが、その中から今回はバレエの動きに活かせる考え方を2つピックアップし、その中より厳選してお伝えしていきたいと思います。

 

① ≪Flowing movement≫ 流れるような動き

固めない!

常に筋肉、骨、身体の中の内臓も動いているように。呼吸と同時に。

例えば、腹筋をしている時、お腹の筋肉を固めてするのではなく、お腹の筋肉がストレッチされているなぁ、安定してきているなぁ、カラダ全体に伸びがあるなぁ、と意識しながらやってみる。

 

② ≪Centering≫ 身体の中心、コア

静止している時の中心、そして動いている時のその中心からの支点の移動、方向、長さ、そしてバランスを感じながら動く!

 

以上の2点を意識しながら、これからのトレーニングをしてみてください。かなり効果が変わってくるはずです!


トレーニングをやる前に・・・  

Kazue先生のワンポイントアドバイス‼

 

  ①骨盤がまっすぐというのは自分でイメージできますか?

 (イラストの青●重心線上に一直線になることがまっすぐということ。)

 

まずは、6番で立った状態で自分の恥骨と腰骨の位置をCheck!

6番で立つ基本姿勢は恥骨と腰骨がまっすぐになっていること。

恥骨が前に出がちになるので要注意です。これだけで相当力を入れるはずですよ。

1番ポジションで壁を背にして立った時、イラストのように黄色い丸印のポイントがすべて壁に着いた状態で立っていますか?

〔頭、背中(ブラホックの少し上くらい)、おしり(仙骨の下の方)、踵の4点を壁につける。〕

さあ、チェックしてみましょう。

 

②下記はトレーニング中にとても大事なことです!

 これを常に忘れず、トレーニングに移りましょう!

≪Don't Forget!!≫

・ずっとお腹の中が流れているイメージを忘れずに!

 水が流れているようなイメージを持ってみて!

・やってほしくないことは、腹筋を固めて使うことです。

・呼吸も大事なので、意識しながらLet’s Try!

 

☞これが意識できれば、しなやかに筋肉が使えます!バレエのしなやかな動きに踊りにつながっていきますよ。

 

NEW 11.11  更新

◆◆◆ 第2章 ◆◆◆ 

~美しい基本の立ち方を支えるために~

背筋とターンアウトトレーニング 

Ⅰ. きれいなターンアウトのためのトレーニング

 用意するもの:フィジオボールストレッチポール

<ない場合の代替方法>

フィジオボール:バスタオルをボールのように結わいて。

ストレッチポール:本など硬いもの。足を乗せられるもの。(クッションなど軟らかいものは右左の足が同じ高さにできないのでNG。)

【ターンアウト①】

ストレッチポールとフィジオボールを使いながら

ターンイン(パラレル)⇔ターンアウトを繰り返す

 

まず、コアトレ用フィジオボールを腿に挟み、ストレッチポールの上に足首を乗せる。

 ↓

フィジオボールをつぶさず、落とさないつもりで遠くに押しながら、ストレッチポールも足首で遠くへ押す

ターンイン(パラレル)⇔ターンアウトを繰り返す

 

★腹筋でやった姿勢をkeepしながら!

★ストレッチポールを遠くに押すことで股関節が動いていく。

★尾骨を床にきちんとつける。お尻の下の筋肉も使うはず!

 

目標トレーニング回数:4~8回 1セット

 


【ターンアウト②】 ー モディフィケーション

①枕を使って肋骨を下げる/フィジオボールなしで

 足を2nd ポジションに広げて

 ターンイン(パラレル)⇔ターンアウトを繰り返す 

 

②腰を上げたSTEP UPバージョンで

 ターンイン(パラレル)⇔ターンアウトを繰り返す 

 

★1st ポジション→2nd ポジションでやってみましょう。

 

目標トレーニング回数:各4~8回 1セット

 


★このターンアウトトレーニングを続けると・・・

きれいなターンアウトをして、正しく真っ直ぐ立つことができるようになる!!

股関節が使えるようになると、骨盤が立ってくるので正しい位置に立てます!

 ※第3章では、ターン系のテクニックUPに繋がるより高度なターンアウトのトレーニングをご紹介します‼

Ⅱ. 基本の立ち方を支える背筋のヴァリエーション

◆背筋トレーニングの注意事項‼◆

<背筋で背中を上げる時>

おへそはしっかり上げ、恥骨、脚、太ももの前、足の甲は床から上げずにしっかりと床に押し付けておきましょう。

そうするとより上半身を上げやすく、お腹も引きあがり、背骨の伸縮を感じやすくなります。


【背筋①】

うつ伏せの姿勢から上体を上げ下げ

 

脇を身体にくっつけて手を置き、

首(肩甲骨の下から頭まで)をゆっくり上げる。

おへそから脚を遠くにひっぱりながら、上体を上げる。

肘を伸ばしてさらに上体を上げる。

ゆっくりと降ろす。

 

★恥骨と腰骨から頭が遠くなるイメージで。

★上に上がるイメージではなく、長くなるイメージ。

★背中を縮めず伸ばすように。

★脚も遠くに引っ張る。脚は上げずに床に押し付ける。

「つま先を遠くへ」ではなく「膝から下を遠くへ」というイメージ。

☞膝から引っ張る→膝裏がのびる→ハムストリング(腿裏の筋肉)が使えるというようになります。

 

目標トレーニング回数:4~8回 1セット

 



【背筋②】

①次に頭の後ろに両手を当て、上体を上げ下げ 

 

①の注意事項を守ったままやってみよう!

 

目標トレーニング回数:4~8回 1セット(背筋①ができたら)

 

 

②さらに今度は両手をアラセゴンドに伸ばし、上体を上げ下げ 

 

★脇から肘を遠~くに、手を長~く。

★肩甲骨の下の筋肉を使う。

★肩と胸を開くように。

 

目標トレーニング回数:4~8回 1セット(背筋①、背筋②-①ができたら) 


ターンのスキルアップに

繋がるトレーニング

12月配信予定

ジャンプなどの

スキルアップに繋がるトレーニング

1月配信予定


NEW 10.7  更新

◆◆◆ 第1章 ◆◆◆ 

~美しい基本の立ち方を支えるために~

腹筋とアームストレーニングを使った背筋 

Ⅰ. 段階を踏んだ腹筋で正しい立ち方をKeep!

 用意するもの:フィジオボールセラバンド

<ない場合の代替方法>

フィジオボール:バスタオルをボールみたいに結わいて。

セラバンド:タオルや棒、ひもなど

 【腹筋①】

寝た姿勢で、膝を90度に曲げて足を上げ下げ

①背骨を長~くホールドしながら両足をくっつけたままゆっくり降ろす。伸びた背骨をKeepしながら頑張る!

②ゆっくり両足UPしてもとの90度の位置に戻す

 

★フィジオボールを使うときは、尾骨側でボールを床の方に押しながらやってみましょう!

 

呼吸☞どちらでも構いませんが、足を上げる時に息をはき、吸いながら降ろすのがよい!息を吸った時に背骨は伸びます!

 

 目標トレーニング回数:4~8回 1セット



【腹筋②】

①今度は足を延ばして足を上げ下げ

内くるぶしを遠くに引っ張りながら動かす。

これがだいぶきつい💦!

 

★肋骨が上がってこないように注意!

★タックインすると骨盤が中に入ってきてしまうので、タックインしないように注意!骨盤は横に開くイメージです。

★足を下げる時、お腹を引き上げるのは、子宮や卵巣を胃のあたりまで、肋骨の中まで持ち上げるような感じでやってみましょう。

 

②足をバッチュして足を上げ下げ

内腿でバッチュしながら、内くるぶしを遠くに引っ張り続ける。

 

呼吸☞足を上げる時に息をはく。吸いながら降ろす。

 

目標トレーニング回数:4~8回 1セット

(【腹筋①】ができたら【腹筋②】へ。【腹筋②】の①ができたら【腹筋②】の②へ。)



【腹筋③】

セラバンドを使ってみよう!

① セラバンドを足先にかけて、【腹筋②】の①と同じように足を延ばして足を上げ下げ

 

②セラバンドを膝の後ろにかけて【腹筋①】と同じように膝を90度に曲げて足を上げ下げ

 

目標トレーニング回数:4~8回 1セット

(【腹筋①②】ができたら)

 



【腹筋④】マシーンを体験!

マシーンピラティススタジオでマシーンを使って同じことをやってみよう。

 

おうちトレーニングではありませんが、これが実のところは一番分かりやすいトレーニングなので、ご紹介です!

 



Ⅱ. 次にポールドブラのためのアームストレーニングと背筋

 セラバンドを使って腕を曲げ伸ばし

まっすぐ椅子に座って両手にセラバンドを持ち、両手を上げる

肩の高さで肘が90度になるように曲げてくる

 

このトレーニングで、腹筋と背筋がきたえられます。

ポールドブラは肩甲骨の下や、周りの筋肉が「動いている!使っている!」という感じになるように動かしてください。

肩の上の筋肉、つまり憎帽筋を酷使しないように注意です!

 

★肋骨は確実に閉じておくように!

 腹筋の時に床に落とすようにして使った肋骨を思い出して!

★座った時に骨盤がタックインしないように骨盤の中の子宮などの内臓を持ち上げ、背中側にある腎臓を肩甲骨の下まで持ち上げる感じ。

 

その部分をよく意識してトレーニングしてみましょう!

 

目標トレーニング回数:好きなだけ(腹筋と背筋の両方同時に使えたと感じるまで)


★このアームスのトレーニングを続けると・・・

肩甲骨の下がきちんと使えるようになる

肋骨が安定してくる

そうすると体幹も安定する

骨盤を正しく使えるようになり、足はターンアウトしやすくなる‼

 

トレーニングをやった後に・・・

Kazue先生のワンポイントアドバイス‼

 

 バランスボードがあればエクササイズする前とした後にボードに乗り、身体のアライメントがまっすぐになったかどうか、確かめるとよりよいです!

つま先に体重をかけた時、かかとに体重をかけた時、と体重移動してみてください。

身体のバランスのとり方をチェックしてみると、エクササイズ後の方が楽にまっすぐな姿勢をキープできるようになっているのではないでしょうか?!

骨盤は常に横に広くなっているイメージですよ。肋骨が上がらないようにも注意してくださいね。

 

腹筋背筋を鍛えても、立つところは足なので、足のアライメントが大事になってきます。ポイント&フレックスをする時に距骨の動き(図参照)を意識すると床や股関節を感じやすくなります。土踏まずも上がってくるようになり、土踏まずが上がると内転筋が使え、骨盤底筋が上がり、いい姿勢を取りやすくなります。

◎ルルベアップ&フレックス(アキレス腱伸ばし)を距骨を意識しながら、本や階段の端につま先を乗せてやってみましょう!

 

トレーニングに使ったアイテム

★ストレッチポール★

 

筋膜リリース、ストレッチ、そして筋トレ、バランスを取ることにも使えます。

★フィジオボール★

 

カラダのあらゆる所の下に置いて使うことで、不安定な状態を作るので、コアをもっと鍛えられます。

★セラバンド★

 

筋トレ、ストレッチなどに使います。

★バランスボード★

 

不安定な状態でバランスをとっていくので、立った状態でのバランス取るのに効果的です。

この上でlongs des jambsなどすると効果的。


 

 

☞第3章『ターンのスキルアップに繋がるトレーニングへ続く(12月配信予定)

 

◆深山和恵先生の公式ページはこちら

一人一人足りてない部分、鍛えたほうがよい部分は違います。

より自分に合ったトレーニングを確認したい方は、Kazue先生の個人レッスンを是非お試しください。

 

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